ユーザーとコミュニケーションを深め、ブランドの認知度を向上させる手法のひとつとして「リポスト」が活用されています。
企業が発信する広告よりも、消費者のリアルな体験のほうが信頼されやすいため、リポストをうまく活用することで、フォロワーとの距離を縮め、ブランドの認知度向上につなげることが可能です。
本記事では、Instagramのリポストの基本的な仕組みから、メリット、注意点まで詳しく解説します。

リポストしすぎると、アカウントが伸びづらくなるよ。
注意点については後半で詳しく説明するね!
この記事はこんな人にオススメ
リポストを戦略的に活用したいマーケター
エンゲージメントを向上させ、ブランドの認知度を上げたい人
記事の難易度 (中級者向け)
この記事を読めば、できること
リポストのメリットと注意点を把握し、リーチを伸ばす運用ができる!
Instagramのリポストとは?
Instagramのリポストとは、他のユーザーが投稿したコンテンツを、自社アカウントで再投稿することです。
引用元:https://www.instagram.com/icotto_official/?hl=ja
企業アカウントでは、ブランドの商品やサービスについての投稿をリポストすることで、フォロワーとの関係を深めたり、信頼性を高めたりする目的で活用されています。
ただし、Instagramには「リポスト専用の公式機能」はありません。
そのため、企業がリポストを行う場合は、ストーリーズのシェア機能を使うか、リポスト専用のアプリやスクリーンショットを活用する必要があります。
ストーリーズでリポストする方法
Instagramでは、フォロワーがタグ付けしてくれた投稿をストーリーズにシェアすることが可能です。
これは、リポストの中でも最も手軽な方法であり、企業アカウントでも頻繁に活用されています。
例えば、ユーザーがブランドの商品を使用した投稿をした場合、それをストーリーズで紹介することで「実際に愛用されている」ことをフォロワーに伝えることができます。また、イベントやキャンペーンに参加したフォロワーの投稿をリポストすれば、ブランドの盛り上がりを可視化し、他のフォロワーにも興味を持ってもらいやすくなります。
ストーリーズでのリポスト方法
ストーリーズのリポストは手軽でフォロワーとの交流を深めるのに適していますが、24時間で消えてしまうため、長期的なアーカイブには向いていません。
そのため、特に反響が大きかった投稿は「ハイライト」機能を活用して、プロフィールに保存するのがおすすめです。
フィード投稿でリポストする方法
企業アカウントでは、ユーザーが投稿したUGC(ユーザー生成コンテンツ)をブランドの価値向上につなげる手段としてフィードリポストが活用されます。
引用元:https://www.instagram.com/pei_tomo/?locale=ja_JP
また、インフルエンサーやブランドアンバサダーの投稿をリポストすることで、ターゲット層により響く形でブランドの魅力を伝えやすくなります。
フィード投稿でのリポスト方法
人気のリポストアプリ
- Repost for Instagram(iOS / Android)
- Regrann(Android)
- Reposter for Instagram(iOS)
フィード投稿でのリポストは、ブランドの信頼を強化する手段として有効ですが、リポストばかりの運用になるとInstagramのアルゴリズムに評価されにくくなるリスクがあります。
そのため、オリジナルコンテンツとリポストのバランスを適切に取ることが重要です。



リポストばかりだと、他の投稿もオススメに表示されにくくなるから要注意だよ!



それは良くないですね…。



「月に何回まで」って決まっているんだ!
詳しくは「リポストを行う際の注意点」で解説するね!
企業がリポストを活用するメリット


企業アカウントにおいて、リポストは単なる再投稿ではなく、ブランディングやマーケティングに大きな効果をもたらす施策のひとつです。特に、ユーザーのリアルな体験を活用することで、企業の信頼度やエンゲージメントを高めることができます。
ここでは、リポストを活用する具体的なメリットを紹介します。
コンテンツ制作の負担軽減
企業がInstagramを運用する上で、定期的に質の高いコンテンツを作成し続けるのは大きな負担となります。特に、小規模な企業やSNS担当者が限られている企業では、投稿ネタの確保が課題となることが多いでしょう。


引用元:https://www.instagram.com/royce_jp/
例えば、実際に商品を購入したユーザーが投稿した写真やレビューをリポストすることで、企業側は撮影や投稿作成の負担を減らしながらも、定期的な発信を維持することができます。
ユーザーとのエンゲージメント向上


ユーザーが投稿したUGCを企業がリポストしたり、コメントを返信することで、企業アカウントとフォロワーとの関係性が強まり、「親近感を持ちやすいブランド」へと変わっていきます。
こうしたアクションを積み重ねることで、フォロワーはブランドへの愛着を持ちやすくなり、「ファン」に育っていきます。



エンゲージメントも向上するから、アルゴリズム的にも有利だね!
信頼性の向上
企業が発信する広告よりも、実際に商品を使ったユーザーのレビューや投稿のほうが信頼されやすいです。
Instagramでは、商品を購入する前にハッシュタグ検索をするユーザーが増えており、リアルな口コミや使用感を参考にする傾向が強まっています。
リポストを活用すれば、実際の購入者の投稿をブランドの公式アカウントで紹介できるため、第三者の視点からのリアルな評価をフォロワーに伝えることが可能です。
企業が一方的に発信するプロモーションよりも説得力があり、購買意欲を高める効果が期待できます。
リポストを行う際の注意点


近年、Instagramのアルゴリズムや著作権に関するルールが厳しくなっているため、企業がリポストを活用する際は慎重に対応する必要があります。
ここでは、リポストを行う際に注意すべきポイントを解説します。
ライセンスや著作権の確認が必要
Instagramに投稿されたコンテンツは、基本的に投稿者が著作権を持っています。
そのため、企業アカウントがユーザーの投稿をリポストする場合は、事前に許可を取ることが必須です。
特に、フィード投稿やリールをリポストする場合、無断で再投稿すると著作権の侵害とみなされる可能性があります。企業の信頼を損なうだけでなく、投稿者から削除要請が来たり、最悪の場合は法的な問題に発展することもあります。



キャプションに出典を明記することも忘れないでね!
おすすめ表示から除外される可能性がある
近年、Instagramのアルゴリズムはオリジナルコンテンツを優先する方向に変化しています。
そのため、リポストばかりを行っているアカウントは、リーチ(投稿の表示回数)が低下する可能性があります。
Instagramのガイドラインでは、「過去30日間に10回以上リポストしたアカウントは、おすすめに表示されなくなる」という制限が設けられています。



リポストの頻度を月10回以内に抑えないといけませんね!



リポストだけに頼らず運用することが大切だよ!
リポストするときのマナー


Instagramの投稿は、基本的に投稿者に著作権があるため、無断でリポストすることは避けるべきです。
リポストは企業にとっては有益な施策ですが、ユーザーにとっては「自分の投稿が勝手に使われた」と感じることもあります。これが炎上につながるケースもあるため、事前の許可取りは必須です。企業アカウントがリポストを行う際は、DMやコメントで投稿主に許可を取るのが基本です。
例文(DMで許可を取る場合)
こんにちは!〇〇(企業名)です。
素敵な投稿をありがとうございます!
ぜひ、当アカウントでご紹介させていただきたいのですが、リポストの許可をいただけますか?
もちろん、投稿には @(ユーザー名) をタグ付けし、投稿主としてご紹介させていただきます!
ご確認の上、お返事いただけますと幸いです✨



リポストする目的を明確にして、タグ付けをすることを伝えるのがポイントだよ!
写真
リポストを行う際には、投稿のキャプション内で「この投稿は〇〇さん(@ユーザー名)の投稿です」と明記しましょう。リポストが完了したら、投稿主にDMやキャプション内で感謝の気持ちを伝えるのが理想的です。
投稿者から削除依頼が来た場合は、速やかに対応する
リポストの許可を取ったとしても、後になって投稿者が「やっぱり削除してほしい」と申し出るケースもあります。企業としては、投稿者の意向を尊重し、速やかに削除対応を行うことが重要です。
対応の流れ:
- 削除依頼を受けたら、すぐに該当の投稿を削除する
- 投稿者へ「削除完了しました」と報告する
- トラブル回避のため、リポスト許可を得たやり取りの記録は一定期間保持しておく
まとめ
今回は、Instagramのリポストの基本的な仕組みから、活用メリットや注意点まで詳しく解説しました。
リポストは、ユーザーのリアルな声を活かせるマーケティング手法ですが、運用を誤るとリーチの低下やブランドイメージの毀損につながる可能性 もあります。そのため、適切なルールを守りながら慎重に活用することが大切です。
マナーを意識しながらリポストを活用し、ブランドの認知拡大やエンゲージメント向上につなげていきましょう!
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