近年、多くの企業がInstagramを活用し、ブランドの認知拡大や売上向上を目指しています。
しかし、単に投稿を続けるだけでは、アカウントを伸ばすことはできません。ビジネスの目的に合った戦略を立て、適切に運用することが成功へのカギとなります。
この記事では、企業がInstagram運用を成功させるための基本ステップを分かりやすく解説します。
これから運用を始める企業や、すでに運用しているものの思うような結果が出ていない企業担当者の方に向けて、具体的なポイントを紹介していきます。

インスタのプロがわかりやすく解説するのだ!
この記事はこんな人にオススメ
思うような成果をあげられなくて困っている方
インスタグラムでブランドの認知を拡大したい企業
記事の難易度 (初級者向け)
この記事を読めば、できること
企業アカウントを伸ばすことができる!
インスタグラムの基礎知識


写真や動画をメインに投稿できるインスタグラム。
今や日常の共有だけでなく、情報を発信できるSNSへと変わってきたことで、企業にとってマーケティングやプロモーションの重要なツールとして注目されています。



日本人の3,300万人がインスタグラムを利用しているんですよねー!



そうそう。しかもユーザーの約80%が企業の公式アカウントをフォローしていると言われているんだよ!
また、現在ではSNSを活用して情報収集を行うユーザーが増加しており、特定の分野においてはGoogleなどの検索エンジンを上回る利用率を示しています。InstagramなどのSNSに投稿された一般消費者の口コミ(UGC)を参考にして、商品やサービスの購入を検討することは、今や当たり前の流れになっています。
Instagram運用を成功させることで、ブランドの認知度が向上し、商品やサービスの販売促進につながります。また、フォロワーとの関係を深め、リピーターやファンを増やすことができます。
Instagram運用を成功させるための7ステップ
Step1: Instagram運用の目的を明確にする
企業がInstagramを活用する際、まず「何のために運用するのか?」を明確にすることが重要です。目的が不明確なまま運用を進めると、投稿内容に一貫性がなく、成果も見えにくくなります。
目的の具体例
ブランドの認知度向上 → 商品やサービスの存在を広く知ってもらう
売上や集客の増加 → ECサイトや店舗への誘導
採用ブランディング → 企業文化や社風をアピールし、求職者にアプローチ
顧客との関係構築 → フォロワーとのコミュニケーションを深める
企業のビジネスゴールに合わせて、Instagram運用の目的を設定し、それに沿ったコンテンツ戦略を立てましょう。
Step2: ターゲット(ペルソナ)を設定する


Instagramの成功には、「誰に向けた発信なのか」を明確にすることが欠かせません。ターゲットが曖昧だと、メッセージが響かず、投稿への反応も低くなります。
次に、そのターゲットが抱える悩みや関心ごとを分析し、どんな情報を求めているのか、どのようなコンテンツが響くのかを考えます。
最後は、収集した情報をもとに具体的なペルソナ像を作成し、そのペルソナに合わせた投稿内容や運用方針を決定することで、ターゲットに刺さる発信を実現できます。
ペルソナ設定の例
名前:佐藤麻美(30歳)
職業:都内勤務のOL
趣味:カフェ巡り、コスメ、旅行
Instagramの利用目的:最新の美容情報をチェックし、参考にする
悩み:時短メイクのテクニックや、コスパの良い商品を知りたい
ペルソナ設定はターゲットユーザーを具体的にイメージし、適切なコンテンツやマーケティング戦略を展開するための重要なステップです。ペルソナを細かく設定することで、ターゲットが求めているコンテンツを発信しやすくなり、投稿の質を高めることができます。
Step3: プロアカウントに切り替えておく
Instagram運用は、「投稿して終わり」ではなく、継続的な分析と改善が重要です。そのためには、Instagramが公式分析ツールのインサイト機能を使用する必要があります。



プロアカウントへの切り替え方は後で教えるね!


インサイトでは、リーチしたアカウント数や、投稿に対するユーザーの反応、フォロワーの性別や年齢層などのデータを確認でき、投稿内容の分析と改善に活用できます。
詳しくはこちらをご覧ください。


プロアカウントに切り替える方法
インサイト機能を使うにはプロアカウントへの切り替えが必須です。以下の手順で、プロアカウントに切り替える方法を解説します。











これでインサイトが使えるようになるよ!
インサイト機能を利用して、どの投稿が良い反応を得ているか、ターゲット層に刺さったのかを分析しながら運用を進めましょう。
Step4: 世界観を決め、プロフィールや投稿に統一感を出す


Instagram運用を成功させるためには、「アカウントの世界観」を明確にすることが欠かせません。
企業アカウントの場合、ただ商品やサービスを投稿するだけではなく、ブランドのメッセージや価値観を視覚的に表現し、フォロワーに統一感のある印象を与えることが重要となってきます。



企業の「第一印象」を決める重要な要素ですもんね!



シンプル、ポップ、スタイリッシュなど、ターゲット層に刺さる雰囲気を意識することも大事だよ!
ユーザーがプロフィールを訪れた際に、瞬時にどんな企業なのか理解できるように工夫しましょう。
引用元:https://www.instagram.com/checkin_japan_hotels/
また、投稿に関しては写真や動画の色味、フォント、レイアウトなどを統一し、一目で「このアカウントの投稿だ」と分かるようにすることがポイントです。ブランドカラーを基調としたデザインや、フィード全体のトーンを揃えることで、視覚的に統一感を持たせましょう。
企業アカウントの世界観を統一することで、ブランディングが強化され、フォロワーの信頼を得やすくなります。
ビジュアルやメッセージの一貫性を意識し、フォロワーに「このブランドならではの雰囲気や価値観」を伝えることで、長期的にInstagram運用を成功へと導くことができます。
Step5: 投稿のエンゲージメントを高める
投稿をフォロワー以外のユーザーに届けるためには、エンゲージメントを高める必要性があります。


エンゲージメントを高めるためには、フォロワーが「いいね」や「保存」をしたくなるような、コンテンツ作りが重要となってきます。
- 投稿の統一感
- インパクトのあるフレーズや動画の使用
- 役立つ情報として消費者目線で発信
- ユーザーのお悩み解決
- エンタメ性を意識した要素の取り入れ
などを意識して投稿を作成していきましょう。
引用元:https://www.instagram.com/wacoal_webstore/
ユーザーファーストの役立つ情報を発信し続けることで、メリットを感じてくれるようになり、フォロワー獲得につながります。





インサイト機能を使うことでフォロワーが活発な時間帯をリサーチできるよ!
Step6: フォロワーとコミュニケーションを取る


Instagramを伸ばす上で最も重要なことは、アルゴリズムに基づいた運用です。
詳しくはこちらをご覧ください。


現在、インスタグラムが最も重要視しているのがフォロワーとの交流やセッション数です。
最近のインスタグラムは、一方的な投稿や発信だけでは評価されにくく、フォロワーとの繋がりを大切にするアカウントを優遇しています。
具体的な方法
コメントを返す
DMでフォロワーとやりとりをする
アンケート機能を使う
ストーリーで質問箱を設置して答える
また、フォロワーとコメントやDMを通じてやり取りすることで、企業に対する親しみやすさが増し、信頼関係が深まります。ユーザーは「企業が自分たちを大切にしてくれている」と感じ、ブランドに対するロイヤルティが向上します。



商品やサービスに対する興味が深まり、売上の向上が見込めるよ!
Step7: 分析と改善を繰り返す


何度も言いますが、Instagram運用は継続的な分析と改善が重要です。インサイト機能を活用し、投稿のパフォーマンスを定期的に分析しましょう。
特に重要となってくる指標は以下の4つです。
- エンゲージメント
- ホーム率
- プロフィールアクセス率
- フォロワー転換率



それぞれ詳しく解説していくのだ!
エンゲージメント
エンゲージメントとは、投稿に対するユーザーの反応を指します。いいね、コメント、シェア、保存といったアクションが含まれます。


エンゲージメントは、アカウントの人気度や投稿の需要を測るうえで重要な指標です。
特に、フォロワー数に対してエンゲージメントが高いと、投稿がInstagramのアルゴリズムで優先的に表示されやすくなります。



投稿の反応が良い=フォロワーにとって需要のある質の良い投稿ができている証拠だよ!
一般的に、Instagramの平均的なエンゲージメント率は1〜2%とされています。
エンゲージメント率は、フォロワーの数や運用しているジャンルによって傾向が異なるので、あくまでも目安として運用してみてください。
インサイトでエンゲージメントが高い投稿をチェックして、「なぜこの投稿が伸びたのか」「どの要素がフォロワーに刺さったのか」を分析しましょう。
フォロワーのニーズを理解し、良い反応が取れる投稿を作っていくことがフォロワーを伸ばす鍵となります。
ホーム率
ホーム率とは、既存のフォロワーのうち何%が自分の投稿を見てくれているかという指標のことです。
この数値が高いほど、投稿がフォロワーのホーム画面に届いていることを意味します。
一方、ホーム率が低い場合は、投稿をしてもフォロワーの“ごく一部”にしか投稿が届かないので、フォロワーから十分な反応を得られません。



ホーム率が低い=投稿がバズりにくい状態なんだ。


インサイトを確認してアカウントの現状を知ることも、インスタ運用に必要なことです。
正しい運用ができているかは全て数値として表れます。
50%を超えることを目標に運用してみましょう!
ホーム率を上げるためには?
結論、フォロワーとコミュニケーションを積極的に取ってください。
フォロワーのホーム画面には、普段からよく見ていたり、DMをしたり、コメントをしたりする人の投稿が表示されやすいです。



ストーリーの質問箱やアンケート機能を活用するのも効果的だよ!
プロフィールアクセス率
プロフィールアクセス率とは、Instagramで投稿を見たユーザーのうち、どれくらいの割合がプロフィールを訪問したかを示す指標です。この指標は、
投稿がどれだけ多くの人の興味を引き、アカウント全体を見に来てもらえたかを示します。
プロフィールアクセス率が高い場合、その投稿がユーザーの関心をしっかり引きつけた証拠です。
アカウントの成長を目指すなら、この率を意識し、プロフィールへの誘導を強化していく必要があります。
プロフィールアクセス率を向上させる方法は数多く存在しますが、その中でも行動を促すCTA画像の活用は効果的な方法のひとつです。


CTA=コールトゥアクションの略で、投稿の最後に「いいね」や「フォロー」「保存」などのアクションを促す画像のことを言います。投稿に「プロフィールに飛んでね」などのメッセージを添えることで、ユーザーに行動を促すことができます。



プロフィールに飛んでもらえないと、そもそもフォローしてもらえないのでプロフィールアクセス率3%を目指してアカウントを改善していくのだ!
「改善したら、プロフィールアクセス率を割り出して分析」を繰り返すことで正しい方法を導くことができます。
フォロワー転換率
フォロワー転換率とは、投稿やプロフィールを訪れたユーザーのうち、新たにフォローしてくれた割合を指します。
この数値は、アカウントがどれだけ魅力的で、ユーザーに「フォローしたい」と思わせたかを示します。



訪問者がフォロワーに変わる率を測るんだ!
フォロワー転換率を向上させるためには、プロフィールを充実させることが重要です。
具体的には
魅力的なプロフィール作成
「投稿内容」「フォローするメリット」などをプロフィールに記載
統一感のあるフィードデザイン
などがあります。
フォロワー転換率が高い場合、プロフィールの内容や投稿がユーザーの興味を引き、信頼感を与えている証拠です。
逆に低い場合は、プロフィールの情報や投稿内容を見直す必要があります。
まとめ
今回は、企業向けに、Instagram運用で成功のための基本の7ステップをご紹介しました。
Instagram運用で成功のための7ステップは以下の通りでした。
ターゲット(ペルソナ)を設定する
ビジネスアカウントに切り替えておく
世界観を決め、プロフィールや投稿に統一感を出す
投稿のエンゲージメントを高める
フォロワーとコミュニケーションを取る
分析と改善を繰り返す
Instagram運用を成功させるためには、目的の明確化・ターゲット設定・コンテンツの最適化・データ分析が欠かせません。企業のブランド価値を高め、フォロワーとの関係を深めるために、日々の運用を工夫しながら継続的に改善を行うことが重要です。
Instagram運用の目的は企業によって異なりますが、アカウントを成長させる基本的な流れは共通しています。
これから運用を始める企業や、すでに運用しているものの思うような結果が出ていない企業担当者の方は、今回の記事を参考にInstagram運用を実践し、ビジネス成果につなげていきましょう。
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